無電柱化の壁!

おはようございます!

今日は『無電柱化の壁』についてお話します。

メンバーさんのコメントの中で無電柱化の話がでましたので少しお話します。

以前にも朝の朝礼で似た話をしましたが、初めての方もいらっしゃるので似たような内容を定期的に話していくこともあります。

ご了承ください。

日本全国、素晴らしい景色を見るときにどうしても邪魔になるのが「電柱」や「電線」ですね。

メンバーさんもおっしゃっていたように国では景観を意識している観光名所や地域を盛り上げようと「無電柱化推進計画」として2021年5月に策定しています。

でも個人的には各地で意識して工事が進んでいるようには感じません。

なぜか?

そこのところを掘り下げていきます。

目次

無電柱化は費用が3倍以上

あとで話しますが最近僕が担当する現場でも電柱に関してもめごとがありました。

内容を簡単に話すと「敷地内の電柱を抜いてもらいたい」って話です。

無電柱化と少しずれますが、その話は後で詳しく話します。

そのとき東電の電柱に関わる会社の担当者との話の中で、無電柱化の話をしました。

現在の電柱を抜くには他の場所を提供してもらうために「用地交渉」が必要になります。

これが本当に面倒なことで、うまく交渉できないと何年も時間が過ぎてしまいます。

なので電柱を建てるのではなく「地中埋設」すればいいのでは?と聞きました。

ですがそれには大きな問題が2つほどあります。

多額の費用

一つ目はお金の問題です。

これは僕もわかっていました。

電柱一本建てるところを地中埋設にすると、おおよそ3倍以上の費用が掛かるそうです。

電柱一本なら電柱を建てるために建柱車と小型のバックホーで事はすみます。

作業もさほど時間は取られません。

しかし地中埋設になると簡単にはいきません。

まずは広範囲に掘削していきます。

そして専用の管路を用意して埋め戻します。

掘削や埋め戻しは言葉では簡単ですが、実際は公共の道路工事が関わってきます。

よく道路工事を見かけますよね。

あんな感じで大掛かりな工事になります。

そのあとに通線工事やつなぎ込み工事があります。

僕らの電気工事も同じようなことをします。

公共の道路ではありませんが敷地内で同じような工事をすることがあります。

例えば住宅の引込工事です。

住宅によっては電柱から直接引込む場合がほとんどですが、たまに一度外部のポールで受けて敷地内で地中埋設して住宅に引き込む工事があります。

地中埋設になると工程も増えますし、材料も余分にかかります。

なので無電柱化にするには「お金」の問題が関わってきます。

自治体の協力

2つ目の問題が「自治体の協力体制」です。

僕の地域でいうと市役所が協力的でなければ話は進みません。

公共工事に関わってきますので各方面の許可が必要になってきます。

近隣もそうですね。

特に僕の地域の市役所のように難しい市長が君臨していると難しいのではないかと思います。

政治的問題もあるようです。

もめた電柱の抜柱

今僕が工事を進めている住宅があります。

現在はスッキリポールの施工が終了しており、次回は配線工事にはいります。

ここまでたどり着くのに時間が掛かりました。

その問題の一つが電柱の抜柱です。

現在上棟したこの建物の敷地には電柱が3本建っていました。

この土地のお施主さんと東電の話でココに住宅を建てるときにはこの電柱を抜いてもらう約束だったようです。

ですが、いざその時になると東電は動きません。

なので専門的な話をするために僕が間に入り東電と話しを進めていきました。

東電と言っても様々な子会社でグループ化されているので会社同士の通達がしっかり伝わらずに話が全然進みませんでした。

大きな組織ほぼ体たらくなシステムだなってその時思いましたね。

それに加えて先ほど話した「用地交渉」が難航してさらに時期が掛かります。

なんだかんだで12月から始まり最終的に終わったのが11月です。

約1年近く掛かりました。

まぁ、東電のすっとぼけが大きかったのですが・・・。

電柱を建てるときは簡単です。

敷地に建てると「電柱敷地料」宅地で1500円ほどもらえます。

しかしこの1500円のタメに「この電柱が無ければ・・・。」って思うことがあると思います。

もしこのような状況に出くわしたら、しっかり考えることが必要です。

無電柱化に期待

まとめると無電柱化にするにはかなりの時間や費用が掛かります。

周りの協力も必要になります。

ですが僕個人はやはり「無電柱化に期待」します。

僕が現在工事をしている住宅からの景色は真正面に富士山が一望できる場所です。

そこにも電線が横切っています。

そしてその付近の道路も電柱が無ければ最高の景色が見られます。

景観を意識すれば地元のアピールにも繋がると思います。

自治体自ら積極的に動いて全国から愛される地域を目指してもらいたいと願います。

それでは今日も一日、ご安全に!

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